「引っ張って伸ばす」ストレッチング
しばらく前からスポーツ関係者のあいだで注目されているものに、
ストレッチングという方法があります。
ストレッチングでは、
「腕を引っ張って」肩関節の動きに関わる僧帽筋なり
三角筋なりを「引き伸ばす」のが目的です。
ストレッチングとは、筋や腱を「引っ張って伸ばす」ことを言うのです。
からだを動かしたり、緊張したりすると、筋は収縮します。
筋は、スポーツなどの激しい筋活動によって弾性を失い、
柔軟でなくなると、切れたり破裂しやすくなり、怪我の原因となります。
また、血管を圧迫したり変形させ、老廃物をたまりやすくし、
筋疲労が取れにくくなります。そこで、硬くなった筋を伸展させ、
筋に弾力性と柔軟性を取りもどそうというのが
その目的だと説明されています。
引っ張るだけでは伸びない
ストレッチングは、もっぱら筋の収縮とそれを引き伸ばすという
生理・物理的な視点で説明されていますが、実際に外的な力で筋を
引っ張れば、引っ張られたとおりすんなり伸びるかというと
現実にはなかなかそうはいきません。
むやみに引っ張れば、それに抵抗して
帰って筋が収縮し強烈な収縮状態にさえなりかねません。
なぜなら筋肉という生理物体だけが単独に存在しているわけではないからです。
体が生きている限り、その筋、あるいはその体の持ち主である主体が納得して、
その気にならなければ、外的に加えられる力によって
筋が引き伸ばされるなどということは起こりえないからです。
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